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8 青春小説 学園物

そう雄叫びをあげながら背の低い生徒は背の高い生徒の足を固めた。
「いたい いたい いたい ギブアップ ギブアップ」
背の高い生徒は悶絶をうち悶え、必死で逃れようとした。
背の低い生徒はほどいて離れて、背の高い生徒は立ち上がった
「君ら何か勘違いしてないか」
と彼は、並んで立つ二人に言った。その顔の相好は崩れぱなしだった
ユカリ先生を見るとまだくすくすと笑っていた。
彼は笑いを堪え、怒りを意識して表すように
「いいか、アントニオ猪木だ、長州力だ、君らそれはレスリングじゃない。それはプロレスだ。プロレスとレスリングは全然違う、いいか。レスリングにサソリ固めかなんか知らんが、卍固めもチョップもキックもない。組み合って技をかけたり、相手を倒したり、固めたり、肩をつけたりしてポイントをかせぐスポーツだ。わかってるのか」
「あの失礼します」
と二人は同時に言い、体操服を着て、立ちそろうとしたが、
「おい、ちょっと待て」
と彼は二人を呼び止めて
「君らいい動きしてたぞ。なかなかセンスある。レスリング部に入らんか」
顔を見合わせ躊躇している二人に彼はさらに畳み込んだ
「アニマル浜口もジャンボ鶴田もみんなアマチュアレスリングしてたんだ。レスリングはいいぞ。強くなりたくないのか」
「おいっす」
と二人は同時に言った
「よし決まった。名前と学年教えてくれ、低いほうから」
「赤坂透 二年生です」
「同じく二年生 前田浩之です」
彼はノートに二人の名前を書き、
「よろしくたのむ」
と二人の手を握りしめた。

あれから二時間が経過した。そろそろ部活終了の時間であった
「あの、レスリング部はこちらでしょうか」
と目がはっきりした小柄なかわいい女生徒が立っていた。
「入部希望かい」
と彼はそのかわいさに目を奪われながら言った。
こんなかわいい子はみたことないと、にやけるのを防いでいた。
「はい」
女生徒の口調ははっきりしていた。彼は、その大きな目から並々ならぬ決意を感じた
「どうしてレスリング部に、動機は」
という彼の質問に女生徒は面接で答えるかのように答えた。
「はい、私負けたくないんです」
「ほう何に負けたくないんだね」
「男子に負けたくないんです。それと」
「それと」
彼は期待をこめて繰り返した。その期待する言葉を女生徒は言った
「はい、自分に負けたくないんです」
「そうか自分に負けたくない。すばらしい。名前は」
「奥田香織 一年生です」


彼は、職員室に戻り、帰る支度をしているとゆかり先生が、
「安本君まだ学校きてないみたいですね」
と声をかけてきた。
「そうなんです。今日また訪ねてみるつもりです」
「私もご一緒してよろしいかしら」
「ありがとうごさいます。ほんと助かります」

彼はゆかり先生と安本の家に着き、呼び鈴を押した。しばらくしてあのときの女性がでてきて
「お坊ちゃまはでかけておりますよ」
と言った
学校休んでどこにでかけていってるんだと怒りながら心で叫んだが、冷静になって
「あのお坊ちゃまはどちらにお出かけになられたかご存知ないですか」
「いやわかりませんね。なんか携帯に電話がかかってきたみたいで、話しながらでかけいきましたよ」
「あの勉君の行きそうなとこ知りませんか」
とゆかり先生は言った
「そんなの私にはわかりませんよ」
「ありがとうございます」
と彼は言い、ゆかり先生は頭を下げ、その場を後にした。 72
「今日は残念ですね。いったいどこに遊びにいってるんでしょう」
とゆかり先生は周りを見渡しながら言った。彼も同じように周りを見渡しながら、
「まったく本当です。いったいどこにいるのか」
と言い、ゆかり先生の顔を見た。
「あの いいですか」
彼は聞いてみたいことがあった
「なんでしょう」





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テーマ : 連載小説 - ジャンル : 小説・文学

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